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山田康太
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山田康太
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【活動】学校で「魚釣りゲーム」を行う教育効果

アシスティ
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 「魚釣りの」活動を、特別支援学校で行う際にどういった教育効果があるのか、またどのような視点で目標を設定したり、指導したりしたらいいのかの一例をまとめました。

こんな方におすすめ!!

忙しくて教材研究の時間がとれない。効率化したい。
指導や評価のポイントを明確にしたい。
指導案を作成するヒントが欲しい!!
教材を新しい視点で分析したい。
単元計画などのカリキュラム作成の参考にしたい。

 日々の授業、単元の構成、指導案作成、そしてカリキュラム制作などの参考にしてみてください。ではいってみましょう!!

*いろいろな視点で記述をしているため重複している部分もあります。


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想定している授業の内容

・魚釣りゲームでは、竿の長さや糸の長さの違う道具を使います。魚の大きさや重さも違います。中には釣ってはいけない物も入っています。

・釣る物には、児童が色を塗った魚や海の生き物のイラストを使用します。そこに、クリップを取り付け、竿の先についた磁石を使って釣りあげます。

・釣った魚の数を数えたり、チームの合計数で競ったり、集めた色に注目させたりします。

こういった場面で使いやすい

  1. 身体的調整能力を鍛える:魚釣りゲームは、細かい運動スキルと身体の調整能力を鍛えます。釣竿を操作して、磁石を正確にクリップに当て魚を釣り上げることは、手の筋力と協調性を必要とします。これは、特に筋肉の発達や身体の調整に課題を抱える児童にとって有効です。
  2. 認知を鍛える:このゲームは、注意力、集中力、記憶力を改善するのに役立ちます。例えば、児童はどの魚が釣りやすいか。どの釣竿が使い易いか、糸の長さはどれがいいのかなどを覚え、また、釣ってはいけないものを避ける必要があります。
  3. 社会的スキルを鍛える:ゲームは児童間で協力やコミュニケーションを促すため、社会的スキルを強化するのに役立ちます。共同でゲームを行うことで、お互いを助け合ったり、順番を守ったり、お互いの成功を祝うことを学ぶことができます。
  4. 感覚統合の鍛える:色を塗る活動は、視覚的な刺激と手先を使う運動を組み合わせることで、感覚統合の能力を高めるのに有益です。

「知識及び技能」「思考力・判断力・表現力」「学びに向かう学びに向かう力、人間性」の観点で整理

知識及び技能

  1. 運動スキルの開発:魚釣りゲームは細かい運動スキルを必要とします。竿を握る力、糸を操作する技巧、そして磁石で魚を釣り上げる精密さなど、これらの活動は、児童の手の筋力や手と目の協調性を高めるのに役立ちます。
  2. 認知スキルの強化:このゲームでは、釣竿や糸の長さ、そして魚の大きさといった情報をからどの道具を使用するかを判断する必要があります。さらに、釣ってはいけないものを認識する能力も必要です。これらは児童の認識力、記憶力、注意力、そして問題解決能力を育成します。
  3. 視覚-運動スキルの強化:色を塗る行為は、視覚と運動スキルを結びつけるものです。色を選択し、それを適切な場所に適用する行為は、空間認識、色の認識、そして視覚と手指の協調性を育成します。
  4. 社会的スキルの養成:児童同士でゲームを行うことにより、順番待ち、協力、そして公正なゲームプレイといった社会的スキルを養うことができます。また、失敗や成功に対する適切な振り返りを行うこともできます。
  5. 理解とルールの遵守:ゲームにはルールが必要で、それを理解し遵守することは自己制御と理解力を養います。

思考力・判断力・表現力

  1. 思考力:児童は釣竿の長さや糸の長さ、そして魚の大きさといった情報を元に、どの道具を使うべきかを考える必要があります。これは、情報を分析し、それに基づいて戦略を立てる思考力を育てます。また、釣ってはいけないものを識別するためには、観察と分析のスキルが必要となり、これも思考力の発展に寄与します。
  2. 判断力:どの魚を釣るべきか、どの道具を使用すべきか、そして何が釣ってはいけないものかといった判断を下すことは、児童の判断力を鍛えます。さらに、自分がどの魚を釣る能力があるのかを自己評価することも判断力の育成に役立ちます。
  3. 表現力:魚のイラストに色を塗ることで、児童が創造性を表現することができます。また、釣り上げた時のポイントや気持ち、釣り上げることができなかった時の改善方法など感じたことを言葉にすることで、感情や経験を表現する力を育てます。さらに、他の児童と協力することで、自分の意見やアイデアを適切に伝えるためのコミュニケーション能力も鍛えられます。

学びに向かう学びに向かう力、人間性

  1. 主体的に学習に取り組む態度:このゲームでは、児童は自分で道具を選び、どの魚を釣るかを決定します。これにより、自分自身の学びの過程をコントロールする能力が育つことが期待されます。また、釣ることが難しい児童に対しては、磁石の大きさを調整するなどの支援をすることで、一人でも活動に参加することができ、達成感を味わうことができます。これらはすべて、自身の学習を主導し、挑戦から逃げず、困難を乗り越える力を育てるのに役立ちます。
  2. 感性、優しさや思いやりなどを含めた幅広い人間性等:ゲームは感情を引き出し、さまざまな視点を体験することができます。たとえば、魚のイラストに色を塗ることは児童の芸術的感性を刺激し、新たな視点や想像力を開花させます。また、ゲームの共有体験は、他人との関係を理解し、共感を育てるのに役立ちます。友人が成功したときに祝福する、誰かが困っていたら助ける、失敗を経験したときに友人に慰められるなど、これらの経験はすべて、優しさ、思いやり、共感といった人間性の発展に寄与します。

授業で行う指導のポイント

  1. 適切な説明とデモンストレーション:ゲームのルールや道具の使い方を明確に説明し、必要に応じてデモンストレーションを行うことが大切です。また、釣ってはいけないものを識別する方法や、どのように魚を数えるかなども具体的に説明しましょう。
  2. 個々の能力に合わせた支援:釣ることが難しい児童に対しては、磁石の大きさを調整するなど、個々の能力に合わせたサポートを提供します。また、色の認識が難しい児童には、色の名前を書き込むなどの支援を考えましょう。
  3. 共同作業とコミュニケーションの促進:チームで行う場合、児童間での協力やコミュニケーションを促進するよう指導します。また、釣った魚の数を数える、チームの合計数を競う、集めた色に注目させるなど、共同作業を通じてコミュニケーション能力や協調性を育てることができます。
  4. ポジティブなフィードバック:成功体験は自信と動機づけを高めます。そのため、小さな成功も見逃さず評価し、ポジティブなフィードバックを提供します。失敗した場合でも、その努力を称え、次にどうすれば成功するかの提案をすることが重要です。
  5. リフレクションの時間:活動の後には、児童が自分たちの経験を振り返り、どの部分が楽しかったか、難しかったか、どうすればもっとうまくできるかなどを話し合う時間を設けると良いでしょう。これにより、自己評価と反省の能力を育てることができます。

どのような力をつけることができるか

  1. 運動スキル:竿を使って釣りを行う行為は、児童の大まかな運動スキル(大運動神経)や微細な運動スキル(小運動神経)を育てます。大まかな運動スキルとは、例えば竿を持つ、磁石を振る等の動作です。微細な運動スキルとは、例えばクリップを魚に取り付ける、魚を竿で釣り上げる等の細かい手の動きです。
  2. 認知スキル:魚の数を数えたり、色を認識したりする活動は、数学的思考や色の認識といった認知スキルを育てます。さらに、竿の長さや糸の長さ、磁石の大きさなどを考慮して釣りを行うことで、問題解決スキルや判断力も鍛えられます。
  3. 社会性・コミュニケーションスキル:チームで行うゲームは、共同作業の経験を通じて、協調性や他者とのコミュニケーション能力を育てます。また、競争的な要素があることで、公平性やチームワークについての理解も深まります。
  4. 感情的・社会的スキル:成功体験や失敗体験を通じて、自己効力感や忍耐力を育てます。また、他の児童と協力することで、思いやりや共感といった感情的・社会的スキルも磨かれます。

どのような方考え方を働かせたらよいか

  1. 注意と集中:児童は釣り上げるために釣りに集中します。磁石を魚にしっかりと合わせ、釣り上げるには細かい手の動きと集中力が求められます。
  2. 戦略的思考:竿の長さや糸の長さ、磁石の大きさなどを考慮し、どの魚を狙うか、いつ釣り上げるかなどを決定するため、戦略的な思考が求められます。
  3. 数学的思考:釣った魚の数を数えたり、チームの合計数で競ったりすることで、基本的な数学的思考を学びます。また、大小や重さの比較という概念も自然に学べます。
  4. 色認識と分類:児童が色を塗った魚を使うので、それぞれの魚の色を認識し、同じ色のものを分類する能力も養われます。
  5. 社会的な判断:チームでゲームを行うことで、共同作業や協力の重要性を理解します。また、中には釣ってはいけないものも入っていので、ルールを守るという社会的な判断も必要とされます。

どのような資質能力を育むことが可能か

  1. 運動能力と協調性:竿を使って魚を釣り上げるという動作は、児童の精密な運動技能を鍛えます。また、特にチームでの活動では、共同作業や協調性を育むことができます。
  2. 認知能力:竿の長さや糸の長さ、磁石の大きさなどを考慮して最適な方法を見つけることは、児童の問題解決能力や戦略的思考を促進します。また、釣った魚の数を数えたり、色を分類したりすることは、数学的思考やパターン認識などの認知能力を鍛えます。
  3. 社会性とコミュニケーション能力:チームでゲームを行うことで、児童は他のメンバーと協力したり、適切なコミュニケーションを取ることを学びます。また、ゲームのルールを守ることは、社会的なルールや約束を理解し遵守する能力を鍛えることにつながります。
  4. 情緒調整能力:ゲームは楽しみながら、成功と失敗を体験する機会を提供します。これにより、挫折感や成功体験を通じて情緒調整能力を鍛えることが可能です。
  5. 創造力:魚に色を塗る活動は、児童の創造力を刺激します。また、自分なりの釣り方を考えることは、創造的思考を促します。

これらの資質や能力は、児童が学校だけでなく、生活のさまざまな場面で必要とされるものであり、魚釣りゲームは楽しく効果的に育成する教材となります。

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